ホームページ制作の追加改修はなぜ起こる?発生しがちな事例と費用相場を完全ガイド
ホームページ制作で追加改修が発生する「あるある」とは?
ホームページを制作会社に依頼したとき、最初の見積もり金額で安心していたのに、制作が進むにつれて「追加費用が発生しました」と言われた経験はありませんか。
予算をギリギリで組んでいた場合、思わぬ追加改修の費用に頭を抱えてしまいますよね。
実は、ホームページ制作で追加改修が発生するのは珍しいことではありません。
むしろ、多くのプロジェクトで何らかの追加作業が発生しているのが現実なのです。
大切なのは、どんな場面で追加改修が発生しがちなのかを事前に知っておくこと。
そして、追加費用がどのように決まるのかを理解しておくことですよ。
この記事では、ホームページ制作で起こりがちな追加改修のパターンと、その費用の決め方について詳しく解説していきます。
予算オーバーを防ぎ、安心してホームページ制作を進めるための知識を身につけましょう。
追加改修が発生する5つの「あるある」パターン
ホームページ制作において、追加改修が発生しがちな場面にはいくつかの典型的なパターンがあります。
ここでは、実際によく起こる5つの「あるある」を紹介しますね。
仕様変更や追加要望が発生するパターン
最も多いのが、見積もり後に「やっぱりここを変えたい」「この機能も追加してほしい」という仕様変更や追加要望です。
制作が進む中で、他社のホームページを見て「こんなデザインにしたい」と思ったり、社内で新しいアイデアが出たりすることはよくありますよね。
例えば、当初は5ページの予定だったのに「新しいサービス紹介ページを追加したい」となれば、デザインやコーディングが必要になります。
また、予定になかった問い合わせフォームの項目を増やしたり、アニメーションや動的なエフェクトを追加したりする場合も、追加作業となります。
見積もり時点では決まっていなかった内容を追加すると、その分作業時間が増えるため追加費用が発生するのです。
素材の準備不足による追加作業
ホームページ制作では、画像やテキストなどの素材をクライアント側が用意するケースが多いです。
しかし、納品直前になって「やっぱり画像を探してほしい」「文章を考えてほしい」と依頼すると、追加の作業費がかかってしまいます。
特に、写真撮影やイラスト制作、プロによるライティングを依頼すると、別途料金が発生することがほとんどですよ。
用意した画像の品質が低くて使えなかったり、テキストの内容が不十分だったりする場合も、制作会社側で補う必要が出てきます。
あまり費用をかけたくない場合には、あらかじめ多すぎると思うくらいの画像を用意しておくのがおすすめです。
普段から写真は撮りためておくと、いざというとき助かりますよ。
修正回数の上限を超えるパターン
一般的にホームページ制作では、修正回数に上限が設けられています。
「修正は2回まで無料」などと決められていることが多く、それを超えると追加料金が発生する仕組みです。
デザインの微調整を何度も依頼したり、文章の修正を細かく繰り返したり、色やフォントの変更を何度もお願いしたりすると、想定以上の時間がかかります。
修正のたびに都度連絡するのではなく、修正点をまとめて整理してから伝えることで、修正回数を抑えられますよ。
契約時に修正の回数制限を確認し、その範囲内で効率的に修正を依頼することが大切です。
納期短縮への特急対応
「やっぱり来週までに仕上げてほしい」と急なスケジュール変更をお願いすると、特急対応の追加料金が発生することがあります。
制作会社側も他のプロジェクトとのスケジュールを調整する必要があるため、急ぎの対応には通常より高い料金がかかるのです。
特に、既に確定していたスケジュールを大幅に前倒しする場合、制作会社は他の仕事を調整したり、残業対応したりしなければなりません。
余裕を持ったスケジュールで依頼することが、追加費用を抑える基本ですよ。
どうしても急ぎの依頼が必要な場合は、追加費用を確認してからお願いするようにしましょう。
サーバーやドメイン設定の追加依頼
ホームページを公開するには、サーバーやドメインの契約と設定が必要です。
通常、これはクライアント側で手配することが多いのですが、「サーバーの設定もやってほしい」「ドメイン取得のサポートもお願いしたい」となると、追加料金が発生する可能性があります。
サーバー・ドメインの契約代行、SSL(セキュリティ証明書)の設定、サーバーの移転作業などは、技術的な知識が必要な作業です。
逆に、サーバー・ドメインは制作者側で用意することが前提になるケースもあるため、どちらに当たるのか初めに確認しておくことが重要ですよ。
何が見積もりに含まれているか、一つ一つ確認することで追加料金を防げます。
なぜ追加改修で費用が発生するのか?その仕組みを理解しよう
追加改修で費用が発生する理由を理解するには、ホームページ制作費用がどのように決まるのかを知る必要があります。
見積もりの金額が変わるなんて信じられない、と感じる方もいるかもしれませんね。
しかし、制作会社が法外に料金をふっかけているわけではないのです。
ホームページ制作費用が決まる仕組みを知れば、追加費用にも納得できるはずですよ。
ホームページ制作費は技術料である
ホームページを制作するのにかかるのは、ほぼほぼ人件費です。
ウェブ制作の技術を持つ専門家が時間と手間をかけることで、ホームページは完成します。
言い換えれば、「時間×技術=ホームページ」という公式が成り立つわけですね。
難しい作業に長い時間をかけるほど、制作費が高くなることは理解しやすいと思います。
難しく専門的な作業を行える人材には、会社としてそれなりの給料を支払わなければいけません。
その分をホームページの制作費としてお客様から回収しなければ、利益が出ず、ビジネスの存続が不可能になってしまうのです。
つまり、高い技術力で作られたホームページほど高くなるということ。
逆に言えば、簡単に時間をかけずに作るホームページは安く済みます。
見積もり時に判明していない作業への対価
見積もりは、あくまでその時点でわかる制作費の金額です。
制作途中で、お客様から求められる新しいご要望へお応えするため、その都度追加で見積もりを行い、納得していただいた上で費用が追加されていきます。
例えば、「この画像一枚くらい差し替えるのは簡単でしょ。ついでにやっておいてよ」と思われるかもしれません。
確かに、プロのウェブデザイナーにとっては5分でできる簡単な作業かもしれません。
しかし、それが簡単にできるのは、ウェブデザイナーになるまでの間、何万時間もの時間を技術習得へ注いできたからです。
一般の人には、プロのウェブデザイナーが辿ったように、何万時間の学習の末にできる作業なわけですよ。
見積もり以外に制作途中で追加費用が発生するのは、見積書に書かれていない作業があとで出てきたから。
その作業を行う人材への「技術料=追加費用」ということなのです。
追加改修費用の決め方と具体的な相場
それでは、具体的にどのような追加改修にどれくらいの費用が発生するのか見ていきましょう。
追加費用の相場を知っておくことで、予算を組む際の参考になりますよ。
画像編集とバナー作成の費用
ホームページへ載せる内容として、写真やイラストのような画像は不可欠です。
簡単な画像編集なら初期の制作費用に含まれていることが多いですが、複雑な編集は別料金になります。
例えば、女性モデルの画像を髪の毛一本一本まで繊細に切り抜く作業や、極端に写りの悪い写真を美しいレベルにまで補正する作業には、特殊な技術が必要です。
バナーは、クリックさせることを目的とした特殊なデザインの画像です。
見映えの良さはもちろん重要ですが、さらにキャッチコピーのセンスもデザイナーに求められますよ。
バナー1枚に対していくら、というように追加で費用が発生するのが一般的です。
オリジナルのイラストを制作する際にも、別途費用が発生します。
ページ追加と機能追加の費用
新規ページの追加は、ホームページの情報量を増やしSEO効果も期待できる重要な更新作業です。
基本的なページ追加費用は2万円から5万円程度ですが、ページの構成やデザインの複雑さによって大きく変動します。
ショッピングカート、予約システム、会員制の仕組みなど、ホームページに特殊な機能を付け加える場合は、さらに高額になりますよ。
こうした機能は、普通のホームページを作るのとはまるで異なる高度な技術を要するからです。
ある飲食店のサイトで、途中から「予約システムも追加したい」との要望が出た場合、プログラム開発の難易度によってコストが大きく増加することになります。
原稿作成と撮影の費用
ホームページに掲載する内容を業者に準備してもらう場合は、費用がかかります。
文章を作成する費用、いわゆるライティング料は、文字数や各文章の専門性の高さによって料金が決まるのです。
写真撮影が必要な場合は撮影代もかかってきますね。
コンテンツ制作を含む場合、ライティング費用が別途発生することを覚えておきましょう。
紙の資料をホームページに掲載する場合には、スキャン作業の費用も発生します。
何百ページにも及ぶ商品カタログをスキャンしなければいけない場合もあるため、公平を期すため一律にスキャン何ページあたり何円というように値段を決めているところが多いです。
その他の追加作業費用
アクセス解析ツールの設定も、追加費用が発生する可能性があります。
GoogleアナリティクスやGoogleサーチコンソール自体は無料で提供されていますが、自力で設定ができない人は制作会社に代行費用を払って設定してもらうことになりますよ。
ブラウザごとに仕組みが微妙に変わるため、対応させるブラウザが多いほど動作と表示を確認する作業が制作側に増えます。
特殊なブラウザにも表示対応させたい場合は、費用がかかるのです。
SEO対策も、どのキーワードで順位を高くするかという点が重要になり、どんな方法でどの程度のSEOを行うかによって費用が決まります。
追加改修を最小限に抑える5つの実践的な対策
追加改修は完全にゼロにすることは難しいですが、最小限に抑えることは可能です。
ここでは、予算オーバーを防ぐための実践的な対策を5つ紹介しますね。
制作開始前に要件を徹底的に明確化する
追加費用は、見積もりのときに判明していない作業へ発生します。
違う見方をすれば、見積もりのときに作りたいホームページの方向性が全部明らかになっていれば、あとで別途発生する費用はないわけです。
事前にホームページの目標や必要なページ、機能についてしっかり話し合い、要望を明確に伝えることが大切ですよ。
具体的なイメージや参考サイトを共有しておくと、スムーズな進行が期待できます。
今回が初めてのホームページという人には難しいかもしれませんが、最初の見積もりの時点でなるべく方向性を固めておきましょう。
もし追加料金がかかる場合は、どんな内容でどれぐらいの量になるのか見当をつけておくと、全体的な予算を組みやすいです。
見積書の内訳を詳細に確認する
見積もりを依頼する際には、可能な限り情報を具体的に提示しましょう。
情報が具体的かつ明確であれば、制作会社もより正確な見積書を作成できます。
見積書には、進行管理費、コンセプト費、サイト設計費、SEO対策・マーケティング費、デザイン費、撮影費、コーディング費、環境構築・機能実装費、テスト費などの項目があります。
追加費用が発生する条件、修正回数の上限、納期短縮時の費用なども確認しておくことが重要ですよ。
事前に詳細な要件定義やヒアリングを行い、すべての項目を明記した見積書を作成することで、後から「こんなはずじゃなかった」というトラブルを防げます。
複数の企業へ見積もりを依頼し、施工内容や費用などを比較することも大切です。
素材は事前にしっかり準備しておく
写真やテキストといった素材を早めに準備しておくと、スケジュール通りに進みやすくなります。
特に、自社撮影の写真やライティングが必要な場合は、予め計画しておくとスムーズですよ。
画像や文章の用意が必要か確認し、可能な限り自分で準備するようにしましょう。
外注が必要な場合は、費用を含めて見積もりを出してもらうことを忘れずに。
素材が予定通りに届かないと、他の部分の作業待ちが発生し、全体の進行に影響を与えてしまいます。
この遅延がスケジュール調整や作業のやり直しの原因となり、結果として追加費用が発生することもあるのです。
普段から使えそうな写真は撮りためておくと、いざというとき本当に助かりますよ。
修正は計画的にまとめて依頼する
デザインやページ構成の変更は、制作が進んでからだと作業のやり直しにつながるため、工数が増える原因になります。
初期段階で方向性をしっかり決め、途中での変更は最小限に抑えるのが望ましいです。
修正の回数制限を事前に確認し、まとめて修正を依頼することを心がけましょう。
都度ではなく、複数の修正点を整理してから伝えることで、修正回数を抑えられますよ。
何度もやり取りをするうちに追加料金が発生することがないよう、契約書に修正回数や条件を盛り込んでおくことも効果的です。
契約書で追加費用の条件を明記する
仕様変更や追加作業のルールを明確にすると、追加請求のトラブル防止につながります。
契約書には、追加費用が発生する条件を明記しておきましょう。
例えば、仕様変更や追加作業が発生した場合、その費用をどのように算出するのか、具体的な計算方法を定めておくのです。
変更・追加に伴う費用は別途見積もりの上、支払条件に準じて対応するといった内容を記載しておくと、後々のトラブルを避けられますよ。
追加費用の算出方法をあらかじめ契約書に明記しておくことで、透明性が確保され、双方にとって安心できる関係が築けます。
制作業者とのコミュニケーションを密にし、作業内容や追加料金の発生タイミングについても事前に話し合っておくことが大切です。
定額制プランという選択肢も検討しよう
どうしても追加費用が心配という方には、定額制のホームページ制作プランを利用する選択肢もあります。
最初から最後まで費用が変わらない定額制なら、安心して制作を進められますよね。
あらかじめ料金が決まっており、その中で対応可能なサービスの種類と数も決まっています。
例えば、5ページを修正3回まで10万円で作る、といった具体的なパッケージです。
ページ数や修正回数など、ホームページを作っていくための条件がパッケージになっているのですね。
ただし注意したいのは、パッケージプランにも追加費用がありえるということ。
パッケージの条件を超えた場合、例えば5ページの予定が7ページになったり、修正3回の予定が5回になったりすれば、その分は追加費用として計上されます。
パッケージプランを選ぶ際も、どこまでが含まれていて、どこからが追加費用になるのかを明確に確認しておきましょうね。
まとめ:事前準備とコミュニケーションで追加改修は防げる
ホームページ制作で追加改修が発生する「あるある」なパターンと、費用の決め方について解説してきました。
仕様変更、素材の準備不足、修正回数の超過、納期短縮、サーバー設定など、追加改修が発生する場面は多岐にわたります。
しかし、これらのほとんどは事前の準備不足やコミュニケーション不足が原因なのです。
追加費用は、見積もり時に判明していない作業に対する技術料であり、制作会社が不当に請求しているわけではありません。
予算オーバーを防ぐためには、制作開始前に要件をしっかり明確化し、見積書の内訳を詳細に確認することが重要ですよ。
素材の事前準備、計画的な修正依頼、契約書での条件明記など、できることから始めていきましょう。
制作会社との密なコミュニケーションを心がけ、疑問点があればすぐに確認する姿勢も大切です。
追加改修の可能性を含めた余裕のある予算を組み、安心してホームページ制作を進めてくださいね。