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FAQで問い合わせ削減&質向上!今すぐ使える質問30例と実践ガイド

問い合わせ対応に追われていませんか?FAQで業務を劇的に改善する方法

日々、顧客や社内からの問い合わせ対応に追われて、本来の業務に集中できない。

そんな悩みを抱えている担当者の方は多いのではないでしょうか。

問い合わせ件数が増えると、対応スタッフの負担が増大し、残業時間の増加や離職率の上昇につながります。

また、対応が遅れることで顧客満足度が低下し、企業イメージにも悪影響を及ぼしかねません。

しかし、適切なFAQ(よくある質問)を整備することで、これらの課題を解決できるのです。

本記事では、問い合わせ削減に効果的なFAQの作成方法から、業種別の質問例30選、さらにFAQと組み合わせることで相乗効果を生む施策まで、実践的なノウハウを徹底解説します。

この記事を読めば、問い合わせ対応の負担を大幅に軽減し、業務効率化とコスト削減を同時に実現できるでしょう。

なぜ問い合わせは増え続けるのか?3つの根本原因

問い合わせ削減の施策を考える前に、なぜ問い合わせが増加するのか、その根本原因を理解しておきましょう。

原因を正確に把握することで、より効果的な対策を打つことができます。

原因1:製品・サービスの説明不足

最も多い原因が、Webサイトやマニュアルでの情報提供が不十分であることです。

顧客が知りたい情報が掲載されていなければ、直接問い合わせるしか選択肢がありません。

特に、商品の仕様やサイズ、サービスプランの詳細、料金体系などの基本情報が不足していると、購入前の問い合わせが急増します。

また、情報は掲載されていても、専門用語が多すぎたり、説明が複雑すぎたりして、顧客が理解できないケースも頻繁に発生しています。

原因2:ユーザーインターフェースの問題

情報は十分に掲載されているのに問い合わせが減らない場合、Webサイトの使い勝手に問題があるかもしれません。

必要な情報にたどり着けない、検索しても見つからない、どこに何が書いてあるのか分からない。

このようなユーザビリティの問題は、顧客をイライラさせ、問い合わせへと誘導してしまいます。

特にFAQページが存在しても、導線が分かりにくかったり、検索機能の精度が低かったりすると、せっかくの自己解決の機会を逃してしまうのです。

原因3:製品・サービスの複雑化

近年、デジタル技術の発展により、製品やサービスの機能が高度化・複雑化しています。

それに伴い、顧客からの問い合わせ内容も専門的になり、一件あたりの対応時間も増加傾向にあります。

また、問い合わせチャネルの多様化(電話、メール、チャット、SNSなど)も、問い合わせ総数の増加要因となっています。

顧客は自分にとって便利な方法で気軽に問い合わせができるようになった一方、企業側はすべてのチャネルに対応する必要が生じているのです。

問い合わせ削減がもたらす5つの驚くべきメリット

問い合わせ件数を削減することは、単に業務負担を減らすだけではありません。

企業経営全体に好影響をもたらす、多面的なメリットがあります。

メリット1:大幅なコスト削減を実現

問い合わせ対応には、想像以上のコストがかかっています。

人件費、通信費、システム運用費など、削減できるコストは多岐にわたります。

特に残業代や、繁忙期の派遣スタッフ雇用費などは、問い合わせ削減により直接的に削減可能です。

ある企業では、FAQの充実により問い合わせが30%削減され、年間の人件費を約500万円削減できたという事例もあります。

また、採用コストや新人教育にかかる時間と費用も削減できるため、中長期的な経営効率の向上につながるのです。

メリット2:顧客満足度が劇的に向上

一見矛盾するようですが、問い合わせ削減は顧客満足度の向上にも直結します。

なぜなら、多くの顧客は「できれば自分で素早く解決したい」と考えているからです。

充実したFAQがあれば、顧客は待ち時間なく、24時間いつでも疑問を解決できます。

電話で長時間待たされたり、営業時間外で問い合わせできなかったりするストレスから解放されるのです。

実際、顧客満足度調査では、「自己解決できた」という体験が高い評価につながることが分かっています。

メリット3:対応品質が安定して向上

問い合わせ件数が多すぎると、スタッフは一件一件を急いで処理せざるを得なくなります。

その結果、説明が不十分だったり、対応が雑になったりして、かえってクレームを招くこともあります。

問い合わせ削減により、スタッフは一件あたりに十分な時間をかけられるようになり、丁寧で質の高い対応が可能になります。

また、FAQで基本的な質問が減ることで、スタッフはより複雑で専門的な問い合わせに集中でき、専門性の高いサポートを提供できるようになるのです。

メリット4:スタッフのストレスが大幅に軽減

問い合わせ対応部署は、離職率が高い傾向にあります。

特にカスタマーサポートやコールセンターでは、年間離職率が30%を超える企業も珍しくありません。

同じ質問に何度も答えたり、理不尽なクレームに対応したりすることは、大きな精神的ストレスとなります。

FAQによって基本的な質問が減れば、スタッフの業務負担と心理的ストレスが軽減され、職場環境が改善します。

結果として離職率が低下し、採用・教育コストの削減にもつながるのです。

メリット5:本来業務に集中できる環境が整う

問い合わせ対応に時間を取られすぎると、本来注力すべき業務がおろそかになります。

新商品の企画、サービス改善、マーケティング施策など、企業成長に直結する業務に十分な時間を割けなくなるのです。

問い合わせ削減により生まれた時間とリソースを、こうした本来業務に振り向けることができます。

これは短期的なコスト削減以上に、中長期的な企業成長にとって重要な意味を持つのです。

効果的なFAQを作成する6つのステップ

それでは、実際に問い合わせ削減に効果的なFAQを作成する手順を解説します。

この6ステップを順番に実践することで、確実に成果を上げられるFAQが完成します。

ステップ1:問い合わせ内容を徹底的に分析する

まず、現在寄せられている問い合わせを詳細に分析しましょう。

過去3〜6ヶ月分の問い合わせデータを収集し、内容ごとに分類します。

どんな質問が多いのか、どの時期に集中するのか、どのチャネルから来るのかなど、多角的に分析することが重要です。

この分析により、優先的にFAQ化すべき質問が明確になります。

特に、月に10件以上寄せられる質問は、必ずFAQに含めるべきです。

ステップ2:顧客視点で質問を整理する

問い合わせを分析したら、顧客視点で質問を整理しましょう。

企業側の都合や専門用語ではなく、顧客が実際に使う言葉で質問を表現することが大切です。

たとえば、「決済方法」ではなく「どんな支払い方法が使えますか?」といった具合です。

また、質問は「購入前」「購入後」「トラブル時」などのシーンごとに分類すると、顧客が探しやすくなります。

カテゴリ分けは、多すぎず少なすぎず、5〜8カテゴリ程度が理想的です。

ステップ3:分かりやすく具体的な回答を作成する

回答は、誰が読んでも理解できるように、分かりやすく具体的に書きましょう。

専門用語は極力避け、使う場合は必ず説明を加えます。

また、抽象的な説明ではなく、具体的な手順や数値を示すことが重要です。

たとえば「お早めにご連絡ください」ではなく「商品到着後7日以内にご連絡ください」と明記します。

可能であれば、スクリーンショットや図解、動画なども活用すると、より分かりやすくなります。

ステップ4:検索しやすい環境を整備する

どれだけ良い回答を用意しても、顧客が見つけられなければ意味がありません。

検索機能の精度向上は、FAQ成功の鍵を握ります。

キーワード検索だけでなく、表記ゆれ(「ログイン」と「サインイン」など)にも対応できる検索システムを導入しましょう。

また、カテゴリ分類やタグ付けを適切に行い、複数の経路から目的の回答にたどり着けるようにします。

「よく見られているFAQ」「最近追加されたFAQ」なども表示すると、利便性が高まります。

ステップ5:アクセスしやすい場所に設置する

FAQは目立つ場所に設置し、顧客が簡単にアクセスできるようにしましょう。

Webサイトのヘッダーやフッター、商品ページ、問い合わせフォームの前など、複数箇所にリンクを配置します。

特に、顧客が疑問を持ちそうなタイミング(購入ボタンの近くなど)に配置すると効果的です。

また、スマートフォンでも見やすいレスポンシブデザインにすることも忘れてはいけません。

今や多くの顧客がスマホからアクセスするため、モバイル対応は必須です。

ステップ6:定期的に更新・改善する

FAQは作って終わりではありません。

定期的に効果測定を行い、継続的に改善していくことが重要です。

各FAQの閲覧数、検索キーワード、問い合わせ件数の推移などをモニタリングしましょう。

また、「この回答は役に立ちましたか?」といったフィードバック機能を設置し、顧客の声を直接聞くことも有効です。

少なくとも月に1回は内容を見直し、古い情報の更新や新しい質問の追加を行いましょう。

【業種別】今すぐ使えるFAQ質問例30選

ここからは、実際にFAQで使える質問例を業種別に30個ご紹介します。

自社の状況に合わせてカスタマイズして活用してください。

ECサイト・通販サイト向け質問例10選

Q1. 送料はいくらですか?

商品代金とは別に送料がかかるのか、いくらかかるのかは、顧客が最も知りたい情報の一つです。

地域別の送料や、送料無料の条件なども明記しましょう。

Q2. 配送にどのくらいの日数がかかりますか?

注文から配送までの目安日数を具体的に示します。

地域による違いや、在庫状況による変動なども説明しておくと親切です。

Q3. どんな支払い方法が使えますか?

クレジットカード、代金引換、銀行振込、コンビニ払いなど、利用可能な決済方法をすべて列挙します。

各決済方法の手数料についても明記しておきましょう。

Q4. 返品・交換はできますか?

返品・交換の条件、期限、手順を詳しく説明します。

返品できない商品がある場合は、その理由も含めて明確に記載しましょう。

Q5. 会員登録しないと購入できませんか?

ゲスト購入が可能かどうか、会員登録のメリットなどを説明します。

登録の手間を懸念する顧客は多いため、明確にしておくことが重要です。

Q6. 商品のサイズがわかりません

サイズ表や実寸の測り方、サイズ選びのアドバイスなどを提供します。

可能であれば、商品画像とともにサイズ感が分かる写真も掲載しましょう。

Q7. 注文内容を変更・キャンセルできますか?

注文後の変更・キャンセルが可能な期限と手順を説明します。

発送準備に入った後は変更できない場合が多いため、その旨も明記しておきましょう。

Q8. ギフトラッピングはできますか?

ラッピングサービスの有無、料金、オプション内容などを説明します。

のし紙やメッセージカードの対応についても記載しておくと良いでしょう。

Q9. ポイントの使い方を教えてください

ポイントの貯め方、使い方、有効期限などを分かりやすく説明します。

ポイント制度は複雑になりがちなので、図解を用いると理解しやすくなります。

Q10. 領収書は発行してもらえますか?

領収書の発行方法、宛名の指定方法、再発行の可否などを説明します。

法人顧客も想定し、必要な情報を網羅しておきましょう。

SaaS・ITサービス向け質問例10選

Q11. 無料トライアルはありますか?

無料トライアルの期間、利用できる機能、クレジットカード登録の要否などを説明します。

トライアル終了後の自動課金についても明記しておきましょう。

Q12. プランの変更はいつでもできますか?

プラン変更の手順、適用タイミング、日割り計算の有無などを説明します。

アップグレードとダウングレードで条件が異なる場合は、その違いも明確にします。

Q13. 解約方法を教えてください

解約の手順、解約予約の方法、データの取り扱いなどを詳しく説明します。

解約時の注意点や、再契約時の条件なども記載しておくと親切です。

Q14. データのバックアップは取れますか?

バックアップ機能の有無、バックアップの方法、データのエクスポート形式などを説明します。

自動バックアップの頻度や保存期間についても明記しましょう。

Q15. セキュリティ対策はどうなっていますか?

暗号化、アクセス制限、二段階認証など、実施しているセキュリティ対策を具体的に説明します。

取得している認証や準拠している基準なども記載すると信頼性が高まります。

Q16. 複数人で利用できますか?

ユーザー数の制限、追加料金、権限設定などを説明します。

チームでの利用を想定した機能についても紹介しましょう。

Q17. スマホアプリはありますか?

モバイルアプリの有無、対応OS、Web版との機能の違いなどを説明します。

アプリ限定の機能がある場合は、そのメリットも訴求しましょう。

Q18. 他社サービスとの連携はできますか?

連携可能なサービス、連携方法、API提供の有無などを説明します。

主要な連携サービスは具体名を挙げて紹介すると分かりやすくなります。

Q19. サポート体制を教えてください

サポートの受付時間、対応方法(メール、チャット、電話など)、レスポンスタイムなどを説明します。

プランによってサポート内容が異なる場合は、その違いも明記しましょう。

Q20. カスタマイズは可能ですか?

カスタマイズの可否、範囲、追加費用などを説明します。

エンタープライズプランでのみ対応可能な場合は、その旨を記載しておきます。

飲食・宿泊・サービス業向け質問例10選

Q21. 予約の変更・キャンセルはできますか?

変更・キャンセルの期限、キャンセル料の発生条件、手続き方法などを説明します。

当日キャンセルの場合の対応についても明記しておきましょう。

Q22. 予約確認メールが届きません

確認メールが届かない場合の原因と対処法を説明します。

迷惑メールフォルダの確認、ドメイン指定受信の設定方法なども案内しましょう。

Q23. 駐車場はありますか?

駐車場の有無、台数、料金、アクセス方法などを説明します。

近隣の有料駐車場の情報も提供すると親切です。

Q24. アレルギー対応はできますか?

アレルギー対応の可否、事前連絡の必要性、対応可能な範囲などを説明します。

完全なアレルギー対応が難しい場合は、その旨も正直に記載しましょう。

Q25. 子ども連れでも大丈夫ですか?

子ども向けの設備やサービス、年齢制限の有無などを説明します。

ベビーカーの持ち込み、授乳室の有無なども記載しておくと良いでしょう。

Q26. ドレスコードはありますか?

服装の規定、推奨する服装、NGな服装などを具体的に説明します。

特にフォーマルな場所では、写真付きで説明すると分かりやすくなります。

Q27. 営業時間を教えてください

通常の営業時間に加え、曜日や季節による変動、定休日なども明記します。

ランチタイムやディナータイムなど、時間帯別の営業情報も提供しましょう。

Q28. クレジットカードは使えますか?

利用可能なカードブランド、電子マネー、QRコード決済などを列挙します。

最低利用金額の制限がある場合は、その金額も明記しましょう。

Q29. 個室はありますか?

個室の有無、収容人数、予約の必要性、追加料金などを説明します。

個室の種類が複数ある場合は、それぞれの特徴も紹介しましょう。

Q30. アクセス方法を教えてください

最寄り駅からの徒歩時間、バス路線、車でのアクセス方法などを詳しく説明します。

地図や写真を添付すると、初めて訪れる顧客にも分かりやすくなります。

FAQと組み合わせて効果を高める5つの施策

FAQだけでも十分な効果がありますが、他の施策と組み合わせることで、さらに大きな問い合わせ削減効果が得られます。

施策1:チャットボットの導入で24時間対応を実現

チャットボットは、AIを活用して自動的に顧客の質問に回答するシステムです。

FAQの内容をチャットボットに組み込むことで、より対話的で親しみやすい自己解決体験を提供できます。

特に営業時間外や繁忙期など、人的対応が難しい時間帯でも即座に回答できる点が大きなメリットです。

また、チャットボットで解決できなかった質問は、スムーズに有人対応へ引き継ぐことができます。

導入コストは発生しますが、問い合わせ削減効果は非常に高く、多くの企業で30〜50%の削減実績があります。

施策2:マニュアル・取扱説明書の充実化

製品の使い方や設定方法に関する問い合わせは、詳細なマニュアルがあれば大幅に削減できます。

特に、動画マニュアルは文字だけの説明より理解しやすく、高い自己解決率を実現します。

マニュアルは紙媒体だけでなく、PDF形式でダウンロードできるようにしたり、Webページで閲覧できるようにしたりすると便利です。

また、よくあるトラブルとその対処法も詳しく記載しておくと、問い合わせ削減に効果的です。

マニュアルとFAQを相互にリンクさせることで、顧客が必要な情報に素早くアクセスできる環境を整えましょう。

施策3:Webサイトの情報設計を見直す

どれだけ良いFAQを作っても、顧客がそこにたどり着けなければ意味がありません。

Webサイト全体のユーザーインターフェースを見直し、情報へのアクセスを容易にすることが重要です。

商品ページには詳細な仕様情報、料金ページには分かりやすい価格表、サービス説明ページには具体的な利用手順など、各ページに必要な情報を過不足なく掲載しましょう。

また、サイト内検索機能を充実させ、顧客が知りたい情報を素早く見つけられるようにすることも大切です。

情報設計の改善は、FAQ閲覧数の増加だけでなく、コンバージョン率の向上にもつながります。

施策4:問い合わせフォームの最適化

問い合わせフォームを工夫することで、対応効率を大幅に向上させることができます。

まず、フォームの前にFAQへのリンクを目立つように配置し、問い合わせ前の自己解決を促しましょう。

また、問い合わせ内容を選択式にすることで、情報を整理された状態で受け取ることができます。

「商品について」「配送について」「返品・交換について」など、カテゴリを選択してもらうことで、適切な担当者への振り分けもスムーズになります。

必要な情報(注文番号、商品名、購入日など)を入力必須項目にしておけば、後から追加で聞く手間も省けます。

施策5:自動音声ガイダンス(IVR)の活用

電話での問い合わせが多い場合は、自動音声ガイダンスの導入も効果的です。

「営業時間について知りたい方は1を」「配送状況を確認したい方は2を」といった形で、問い合わせ内容を分類します。

簡単な質問は自動音声で回答し、複雑な問い合わせのみオペレーターにつなぐことで、対応効率が大幅に向上します。

また、営業時間外には、よくある質問への自動回答や、Webサイトへの誘導を行うこともできます。

最近では、音声認識技術を活用したより高度なIVRシステムも登場しており、顧客体験の向上と業務効率化を両立できます。

FAQ効果を最大化する測定・改善の方法

FAQを導入したら、その効果を定期的に測定し、継続的に改善していくことが重要です。

効果測定なしでは、どの施策が有効だったのか、どこを改善すべきなのかが分かりません。

測定すべき5つの重要指標

指標1:問い合わせ件数の推移

最も基本的な指標が、問い合わせ件数の変化です。

FAQ導入前後で、どれだけ問い合わせが減少したかを月次で追跡しましょう。

全体の件数だけでなく、カテゴリ別(配送、返品、使い方など)に分析すると、どの分野で効果が出ているかが分かります。

指標2:FAQ閲覧数・検索キーワード

どのFAQがよく見られているか、どんなキーワードで検索されているかを分析します。

閲覧数が多いのに問い合わせが減らない場合、回答内容が不十分な可能性があります。

また、検索されているのに該当するFAQがない場合は、新しい質問を追加するタイミングです。

指標3:自己解決率

FAQを見た顧客のうち、何%が問い合わせせずに解決できたかを測定します。

「この回答は役に立ちましたか?」といった評価ボタンを設置することで、定量的に測定できます。

自己解決率が低い場合は、回答の分かりやすさや情報の充実度を見直しましょう。

指標4:対応時間の短縮効果

問い合わせ一件あたりの平均対応時間も重要な指標です。

基本的な質問が減ることで、複雑な問い合わせにも十分な時間をかけられるようになったかを確認します。

また、初回回答での解決率(ワンタッチ解決率)の向上も測定しましょう。

指標5:顧客満足度

問い合わせ削減だけでなく、顧客満足度が向上しているかも確認しましょう。

アンケートやNPS(推奨度)調査を実施し、FAQ導入前後で比較します。

満足度が下がっている場合は、顧客が必要な情報にアクセスできていない可能性があります。

PDCAサイクルで継続的に改善する

効果測定の結果を踏まえて、定期的にFAQを改善していきましょう。

月に一度は全体を見直し、以下のような改善を実施します。

・閲覧数が多いのに評価が低いFAQの内容を充実させる
・新たに増えてきた問い合わせをFAQに追加する
・古くなった情報や季節限定の情報を更新する
・検索しても見つからない質問を新規追加する
・分かりにくいと評価された回答を書き直す

この改善サイクルを継続することで、FAQの精度と効果が着実に高まっていきます。

FAQ導入で失敗しないための3つの注意点

FAQは正しく運用すれば大きな効果を発揮しますが、誤った方法では逆効果になることもあります。

よくある失敗パターンを知り、回避しましょう。

失敗パターン1:作っただけで満足してしまう

最も多い失敗が、FAQを作成して公開しただけで終わってしまうパターンです。

FAQは生き物であり、定期的なメンテナンスが不可欠です。

情報が古くなったり、新しい質問が追加されなかったりすると、顧客の信頼を失い、かえって問い合わせが増える原因になります。

担当者を明確にし、更新スケジュールを定めて、継続的に運用する体制を整えましょう。

失敗パターン2:専門用語だらけで分かりにくい

企業側の視点で書かれた、専門用語だらけのFAQも失敗の原因です。

顧客は専門家ではないため、業界用語や社内用語では理解できません。

必ず一般の顧客が読んで理解できる言葉で書き、専門用語を使う場合は分かりやすい説明を加えましょう。

実際に社外の人に読んでもらい、フィードバックを受けることも有効です。

失敗パターン3:量を重視しすぎて質が下がる

FAQの数を増やすことだけに注力し、一つ一つの回答が雑になってしまうケースもあります。

100個の中途半端なFAQより、30個の充実したFAQの方が、はるかに高い効果を発揮します。

まずは本当によく聞かれる質問に絞り、それぞれに丁寧で分かりやすい回答を用意することから始めましょう。

質の高いFAQが揃ってから、徐々に量を増やしていくのが正しいアプローチです。

FAQ導入で成功した企業の実例

実際にFAQを活用して問い合わせ削減に成功した企業の事例をご紹介します。

事例1:ECサイトA社の場合(問い合わせ45%削減)

アパレル通販を展開するA社は、配送やサイズに関する問い合わせが急増していました。

そこで、商品ページに「よくある質問」セクションを追加し、サイズ表や配送日数の目安を詳しく掲載しました。

さらに、購入後のマイページにも「配送状況の確認方法」などのFAQを設置。

その結果、3ヶ月で問い合わせ件数が45%削減され、カスタマーサポートの残業時間も大幅に減少しました。

顧客満足度調査でも「必要な情報がすぐ見つかる」という評価が向上しています。

事例2:SaaS企業B社の場合(サポートコスト30%削減)

プロジェクト管理ツールを提供するB社は、使い方に関する問い合わせが多く、サポート人員の増強が課題でした。

動画付きのFAQを充実させ、チャットボットとも連携させた結果、自己解決率が大幅に向上。

問い合わせ件数は30%削減され、サポートコストを年間約1,000万円削減できました。

また、複雑な問い合わせに集中できるようになったことで、サポート品質も向上しています。

事例3:飲食店C社の場合(予約変更の電話80%削減)

レストランチェーンを展開するC社は、予約変更の電話対応に多くの時間を取られていました。

予約確認メールに「よくある質問」へのリンクを記載し、Webサイトでも予約変更方法を詳しく説明。

さらに、オンラインで予約変更ができるシステムも導入しました。

その結果、予約変更に関する電話が80%削減され、スタッフは接客に集中できるようになりました。

まとめ:FAQで問い合わせ削減と顧客満足度向上を同時に実現しよう

ここまで、FAQを活用した問い合わせ削減の方法を詳しく解説してきました。

適切に設計・運用されたFAQは、問い合わせ件数を大幅に削減し、コスト削減と顧客満足度向上を同時に実現する強力なツールです。

重要なポイントをもう一度確認しておきましょう。

まず、現状の問い合わせを徹底的に分析し、本当によく聞かれる質問を特定することが出発点です。

そして、顧客視点で分かりやすい回答を作成し、見つけやすい場所に配置します。

さらに、チャットボットやマニュアル、Webサイト改善など、他の施策と組み合わせることで、相乗効果が生まれます。

そして何より重要なのは、FAQを作って終わりにせず、効果測定と改善を継続することです。

顧客の声に耳を傾け、常にFAQをアップデートしていくことで、その価値は高まり続けます。

問い合わせ対応に追われる日々から解放され、本来注力すべき業務に集中できる環境を手に入れましょう。

FAQは単なる問い合わせ削減ツールではなく、顧客との信頼関係を築き、ビジネスを成長させる重要な資産なのです。

今日から、あなたの会社でもFAQの導入・改善に取り組んでみてはいかがでしょうか。

最初は小さな一歩でも、継続することで必ず大きな成果につながります。

顧客も従業員も満足できる、理想的な問い合わせ対応体制を実現しましょう。

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