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電話計測・フォーム計測の完全ガイド!GA4×GTM×MCVで成果を正確に把握する方法

電話計測・フォーム計測の完全設定ガイド!GA4×GTM×MCVで成果を正確に把握しましょう

Webマーケティングを成功させるには、正確な効果測定が欠かせませんよね。

特に電話でのお問い合わせやフォーム送信は、ビジネスにとって最も重要なコンバージョンポイントです。

しかし「電話での問い合わせがどこから来ているのか分からない」「フォーム送信の計測が上手くいかない」といった悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、GA4(Googleアナリティクス4)、GTM(Googleタグマネージャー)、そしてMCV(コールトラッキング)を使った電話計測・フォーム計測の完全設定手順を、初心者の方でも分かりやすく解説していきます。

実際の画面キャプチャとともに、ステップバイステップで進められるようになっていますので、ぜひ最後までご覧くださいね。

電話計測とフォーム計測が必要な理由とは

まず、なぜ電話計測とフォーム計測が重要なのかを理解しておきましょう。

見えないコンバージョンを可視化する効果

多くの企業では、Webサイトからの流入がどの程度ビジネス成果に貢献しているかを正確に把握できていません。

例えば、月に50件の電話問い合わせがあったとして、そのうち何件がWebサイト経由なのか、どのページを見た後に電話をかけてきたのか分からなければ、効果的な改善策を立てることは困難です。

電話計測とフォーム計測を正しく設定することで、これまで見えなかった顧客の行動パターンが明確になり、ROI(投資対効果)の向上に直結する改善が可能になります。

広告運用の精度向上につながる理由

Google広告やYahoo!広告を運用している場合、電話コンバージョンの計測は特に重要です。

フォーム送信のみをコンバージョンとして設定していると、実際のビジネス成果を大幅に過小評価してしまう可能性があります。

電話での問い合わせも含めた正確なコンバージョン計測により、広告の最適化がより効果的に行えるようになりますよ。

電話計測の3つの基本手法を理解しましょう

電話計測には、計測精度や導入コストが異なる3つの主要な手法があります。

簡易的な電話タップ計測(Click to Call)

最も導入しやすいのが、スマートフォンでの電話番号タップを計測する方法です。

この手法では、Webサイト上の電話番号リンクがタップされた回数をGA4で追跡できます。

設定が比較的簡単で、コストもかからないため、まず最初に導入すべき手法と言えるでしょう。

ただし、誤タップや実際に通話に至らなかったケースも含まれるため、参考値として活用することが重要です。

誤タップ除外機能付き計測

より精度の高い計測を目指す場合は、誤タップを除外する仕組みを組み込みます。

例えば、電話アプリが一定時間以上起動した場合のみコンバージョンとしてカウントする設定や、通話時間に基づいた計測が可能です。

技術的な設定が複雑になりますが、より実態に近いデータを取得できるメリットがあります。

コールトラッキングツールの活用

最も高精度な計測を実現するのが、専用のコールトラッキングツールの導入です。

MCVやコールデータバンクなどのサービスを利用することで、実際の通話内容や通話時間、発信元の詳細な分析が可能になります。

月額コストが発生しますが、電話問い合わせが多い企業にとっては投資効果の高い選択肢です。

GA4×GTMによる電話計測の完全設定手順

ここからは、GA4とGTMを使った電話タップ計測の具体的な設定方法を解説していきます。

事前準備:必要なツールの確認

設定を開始する前に、以下のツールが導入済みであることを確認してください。

GA4(Googleアナリティクス4)とGTM(Googleタグマネージャー)が既にWebサイトに設置されていることが前提となります。

まだ導入していない場合は、先にこれらのツールの設置を完了させましょう。

GTMでの組み込み変数設定

まず、GTMの管理画面にログインし、左側のメニューから「変数」を選択します。

「組み込み変数」の「設定」ボタンをクリックし、「Click URL」と「Click Text」の2つの項目にチェックを入れてください。

これらの変数は、ユーザーがクリックした要素のURLとテキストを一時的に保存するために使用します。

後の設定で重要な役割を果たしますので、必ず有効にしておきましょう。

電話タップ用タグの作成

次に、「タグ」メニューから「新規」ボタンをクリックして新しいタグを作成します。

タグの設定では、タグタイプを「Googleアナリティクス:GA4イベント」に設定し、既存のGA4設定タグを選択してください。

イベント名には「tel_tap」など、分かりやすい名前を入力します。

イベントパラメータとして、「click_text」に「{{Click Text}}」、「click_url」に「{{Click URL}}」、「tel_tap_count」に「1」を設定します。

これにより、どの電話番号がタップされたかという詳細な情報をGA4に送信できるようになります。

トリガーの設定方法

タグに紐づけるトリガーを設定しましょう。

「クリック – リンクのみ」を選択し、トリガーの発生条件として「Click URL」が「tel:」で始まる場合を指定します。

具体的には、「Click URL」「正規表現に一致」「^tel:.*」という条件を設定することで、電話番号リンクのクリックのみを検知できます。

この設定により、通常のリンククリックと電話番号タップを区別して計測可能になります。

プレビュー機能での動作確認

設定完了後は、必ずプレビュー機能を使って動作確認を行いましょう。

GTMの右上にある「プレビュー」ボタンをクリックし、計測対象のWebサイトURLを入力します。

実際に電話番号をタップしてみて、設定したイベントが正しく発火することを確認してください。

Tag Assistantの画面で「配信されたタグ」の欄に電話タップのタグが表示されれば、設定は正常に動作しています。

GA4でのカスタムディメンション登録

GA4の管理画面から「データの表示」→「カスタム定義」に進み、カスタムディメンションを作成します。

「click_url」と「click_text」をそれぞれカスタムディメンションとして登録することで、レポート機能でより詳細な分析が可能になります。

これにより、どの電話番号がよくタップされているか、どのページからの電話タップが多いかなどを詳しく分析できるようになりますよ。

フォーム計測の完全設定手順

続いて、お問い合わせフォームなどの送信完了を計測する方法を解説します。

サンクスページがある場合の設定

フォーム送信後に専用の完了ページ(サンクスページ)が表示される場合の設定は比較的簡単です。

GA4の管理画面から「イベント」→「イベントを作成」を選択し、カスタムイベントを作成します。

イベント名を「form_submit」などに設定し、条件として「page_location」が完了ページのURLを含む場合を指定してください。

この設定により、ユーザーが完了ページに到達した時点でコンバージョンとして計測されます。

サンクスページがない場合の対処法

最近のWebサイトでは、同一ページ内でフォーム送信完了メッセージが表示される形式も増えています。

このような場合は、GTMの「要素の表示」トリガーを活用しましょう。

まず、フォーム送信完了時に表示される特定の要素(完了メッセージなど)のCSSセレクタを特定します。

次に、GTMで「要素の表示」トリガーを作成し、そのCSSセレクタが画面に表示された際にイベントが発火するよう設定してください。

Contact Form 7での特別な設定方法

WordPressでContact Form 7を使用している場合は、専用の設定方法があります。

Contact Form 7では、フォーム送信時に「wpcf7submit」というカスタムイベントが自動的に発火します。

GTMで「カスタムイベント」トリガーを作成し、イベント名に「wpcf7submit」を指定することで、フォーム送信を検知できます。

この方法なら、サンクスページの有無に関係なく確実にフォーム送信をトラッキングできますよ。

フォーム計測の精度向上テクニック

より正確なフォーム計測を実現するために、いくつかのテクニックをご紹介します。

まず、フォームの種類によってイベント名を分けることで、どの種類の問い合わせが多いかを把握できます。

また、フォーム入力開始のイベントも併せて計測することで、フォーム完了率(コンバージョン率)の算出が可能になります。

さらに、入力エラーが発生した回数を計測することで、フォームの使いやすさを数値化して改善につなげることもできるでしょう。

コールトラッキングツール(MCV等)の活用方法

より高精度な電話計測を求める場合は、専用のコールトラッキングツールの導入を検討しましょう。

主要コールトラッキングツールの比較

代表的なツールとして、MCV、コールデータバンク、CallTrackerなどがあります。

MCVは比較的導入しやすく、Google広告との連携機能が充実している特徴があります。

コールデータバンクは通話録音機能や詳細な分析レポートに強みがあり、大規模な運用に適しています。

CallTrackerは中小企業向けの機能とコストバランスが良好で、初めてコールトラッキングを導入する企業におすすめです。

動的電話番号表示の仕組み

コールトラッキングツールの核となるのが、動的電話番号表示機能です。

この仕組みでは、ユーザーの流入元に応じて異なる電話番号を表示し、どの広告やページから電話問い合わせが発生したかを特定します。

例えば、Google広告経由の訪問者には「0800-111-1111」、Yahoo!広告経由には「0800-222-2222」といった具合に、自動的に電話番号を切り替えて表示します。

これにより、広告媒体ごとの電話コンバージョン数と質を正確に把握できるようになります。

GA4との連携設定

多くのコールトラッキングツールは、GA4との連携機能を提供しています。

連携設定を行うことで、電話での問い合わせもGA4のコンバージョンとして自動的に記録され、他のWebサイト上での行動と合わせて分析できるようになります。

設定方法はツールによって異なりますが、一般的にはGA4の測定IDとコールトラッキングツール側のAPIを連携させる形になります。

詳細な設定手順については、各ツールの公式マニュアルを参照してください。

計測データの分析と活用方法

設定が完了したら、実際に蓄積されたデータをどのように分析・活用するかが重要です。

GA4レポートでの確認方法

GA4では、設定したイベントを様々な切り口で分析できます。

「レポート」→「エンゲージメント」→「イベント」から、設定した電話タップやフォーム送信のイベント数を確認できます。

さらに詳細な分析を行いたい場合は、「探索」機能を活用しましょう。

ページ別、流入元別、デバイス別など、様々なディメンションと組み合わせてコンバージョンの傾向を把握できます。

効果的な分析の観点

データ分析では、以下の観点を重視することをおすすめします。

まず、ページ別のコンバージョン率を比較し、問い合わせにつながりやすいコンテンツの特徴を見つけましょう。

次に、流入元別の分析により、どのマーケティングチャネルが最も効果的かを判断します。

また、時間帯や曜日別の傾向を把握することで、広告配信の最適化やスタッフの配置計画にも活用できますよ。

改善アクションにつなげるポイント

分析結果は必ず具体的な改善アクションに落とし込みましょう。

例えば、特定のページからの電話問い合わせが少ない場合は、そのページの問い合わせボタンを目立たせたり、電話番号の表示位置を変更したりする施策を検討します。

フォーム送信の完了率が低い場合は、入力項目の削減や分かりやすいエラーメッセージの追加などが有効です。

継続的にPDCAサイクルを回すことで、Webサイト全体のコンバージョン率向上を実現できるでしょう。

よくあるトラブルと解決方法

実際の設定過程でよく発生するトラブルと、その解決方法をご紹介します。

電話計測が正しく動作しない場合

電話タップイベントが発火しない主な原因として、電話番号の記述形式が挙げられます。

HTMLで「tel:03-1234-5678」のようにハイフン付きで記述している場合、トリガーの条件も同じ形式に合わせる必要があります。

また、JavaScriptで動的に電話番号を生成している場合は、GTMの設定だけでは検知できない可能性があります。

この場合は、JavaScript側で直接GA4にイベントを送信するコードを追加することで解決できます。

フォーム計測の数値が合わない場合

フォーム送信の計測数が実際の問い合わせ数と大きく乖離する場合があります。

原因として考えられるのは、重複送信の計測や、送信エラー後の再送信がカウントされているケースです。

解決策として、一定時間内の重複イベントを除外する設定や、送信成功時のみカウントする仕組みの実装が有効です。

また、スパム送信やテスト送信を除外するフィルターの設定も重要になります。

データが反映されない場合の対処法

設定後すぐにデータが表示されない場合でも、慌てる必要はありません。

GA4では、データの反映に最大24時間程度かかることがあります。

それ以上経ってもデータが表示されない場合は、GTMのプレビュー機能を使って設定内容を再確認してください。

特に、タグの配信条件やトリガーの設定に誤りがないかを重点的にチェックしましょう。

計測設定の運用とメンテナンス

一度設定したら終わりではなく、継続的な運用とメンテナンスが重要です。

定期的な動作確認の重要性

月に1回程度は、設定した計測が正常に動作しているかを確認しましょう。

Webサイトの更新やGA4・GTMのアップデートにより、設定が無効になるケースがあります。

特に、フォームの変更や電話番号の変更を行った際は、必ず計測設定の見直しも併せて実施してください。

データの精度向上のための施策

計測データの精度を継続的に向上させるため、以下の施策を実施することをおすすめします。

実際の問い合わせ件数と計測数値の定期的な照合により、計測漏れや重複の有無を確認します。

顧客へのヒアリングにより、問い合わせのきっかけとなったWebページやコンテンツを把握し、計測データと突き合わせることも有効です。

また、新しい計測手法や機能のアップデートにも常にアンテナを張り、より良い計測環境の構築を目指しましょう。

まとめ:正確な計測でWebマーケティングの成果を最大化しましょう

電話計測とフォーム計測の正しい設定は、Webマーケティングの成功に欠かせない要素です。

GA4とGTMを活用した基本的な計測から、コールトラッキングツールを使った高精度な分析まで、段階的に導入することで投資対効果を最大化できます。

最初は簡易的な電話タップ計測から始めて、ビジネスの成長に合わせてより高度な計測手法を導入していくアプローチがおすすめですよ。

重要なのは、計測したデータを実際の改善アクションにつなげることです。

定期的な分析と継続的な最適化により、Webサイトからの問い合わせを着実に増やしていきましょう。

この記事の内容を参考に、ぜひあなたのビジネスでも効果的な計測環境を構築してくださいね。

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